~ 市政運営の基本的考え方、大切にする姿勢 ~
◆「正直な行政運営を行います~不都合な真実も明らかに」
行政は第一に正直でなければなりません。
もちろん行政は守備範囲が広く、中には公にしたくない事実もあるでしょう。
しかし、それを隠していては、前に進めません。
市役所にとって不都合な真実も市民の前に明らかにし、市民、議会、行政で知恵を絞って課題を解決していきます。
◆「課題を先送りしません」
市役所には前述の不都合な真実を含め、解決困難な課題についてはなかなか手が付けられず、どうしても後回しにしてしまう風潮があります。
そして、そのことによって市民に不利益が継続してしまうことが往々にしてあります。
困難な課題、将来の課題など、解決が容易ではない課題についても先送りすることなく取り組みます。
そして、解決に時間を要する場合、解決できない場合にはその理由を明らかにします。
◆「対話を基本に据えます」
市役所内の意思決定は市長のトップダウンで行われ、あるいは多少の議論はあったとしても最終的には市長の指示・命令で結論が出されるというのが現状です。もちろん、最終的な責任者は市民から負託を受けた市長でありますので、これも一つのやり方だと思います。
しかし、あえて2つの問題点を指摘したいと思います。
POINT 1
政策が生活実態と乖離したものとなり、市民が抱える課題の解決につながらない恐れがあるということです。
職員は業務を通じて市民の皆様が抱える課題や困難を把握し、それらを解決するための知識・経験を蓄積しています。市長一人の考えや価値観の範囲内での政策では、いくら市長が優秀な人でも、市民の皆様に満足感や安心感を与える政策にはなりません。職員に蓄積された知識経験は、横浜市の貴重な財産であり、これを活かさないことは大変勿体ないことだと考えています。
POINT 2
職員の納得性が低く、職員のモチベーションにつながらないということです。
自分の知識・経験が取り入れられた政策であれば、何としても成し遂げようというモチベーションにつながります。しかし、職員も様々な感情をもつ人間ですから、そうした職員の意欲を最大限引き出すことが市民のプラスになることだと思います。
以上のことから、私は政策決定過程において、職員との対話を徹底的に行います。
お互いに忌憚のない意見を出し合い、意見が異なる点については考えを述べ合い意見をすり合わせていきます。
労力は要しますが、より良い政策を作るため、職員のモチベーションを引き出すためには必要なプロセスだと考えます。
◆「議会との対話により、市民の皆様の最大幸福を実現します」
市役所を挙げて議論・検討し、丹精を込めて策定したプランでも完璧ではありません。そこで、地域をよく知る市会議員の意見を取り入れるため、プラン策定過程で議会に提示します。
これまでの市政運営においては、市長が議会に提出したものが議会で修正されることは、市長のメンツにかかわることであるとされていましたが、私は全く違う考えです。
市長と職員とで議論して作成したものを、議員の多様な価値観に照らしブラッシュアップすることは、政策をより良いものにするために必要なプロセスであると考えます。
これこそが、二元代表制をとる我が国の地方自治が目指すところであり、市民の皆様にとって最善の政策を実現するために大変有効なプロセスであると考えます。
私は、議会との対話を尊重しながら、市民の最大幸福を実現していきます。
◆「職員意識の大転換~市長のために働く意識から市民のために働く意識へ」
職員は、再選することを第一に考え、選挙公約や市民受けする分野にしか関心を示さない市長の下で、それらの仕事に貢献した職員だけが昇進をしてゆく現実を目の当たりにしてきました。
その結果、多くの職員が市長の顔色ばかりを見て仕事をするようになり、市長が関心のないことや、市長にとって耳が痛いことは進言しない風土が根付いてしまいました。
これでは、市民のための市政は望むべくもありません。
今こそ、市民のために働く意識への転換が必要です。
もともと市民の役に立ちたいという思いで公務員を選んだ職員たちですから、この転換は難しいことではありません。