
高橋
コロナのパンデミックの経験を踏まえて、今後、どのようなことが我が国にとって必要でしょうか?クスリの専門家としての意見を頂けますか?

松本
今回、コロナへの国産ワクチンの開発が出遅れました。新しいバイオ技術導入への挑戦が足りなかったため、我が国のバイオ製品の開発が遅れたことが原因だと考えています。このため、私は、このバイオ医薬品開発の主薬となり得る優れた技術を持った我が国発のベンチャー企業が、世界最高峰の創薬ノウハウにアクセスできる連携協力体制を構築すべきと考えています。この海外創薬拠点との共通のプラットホームを活用すれば、革新的な製品の上市を効率的に行うことが出来ます。有効なクスリがなかった患者さんに、日本の素晴らしい技術を用いた創薬という希望を届けることが、私のコロナの経験を踏まえた仕事だと思っています。

高橋
日本の景気は良くなっておらず国民生活はますます困窮しています。特に福祉分野で人手が足りないにも関わらず給与が安いとの課題認識を持っています。また、横浜の経済についてはどの様にお考えですか?

松本
キーワードは『円滑な事業承継と港横浜の躍進』です。特に、

松本
⓵ 中小企業・小規模事業者のやむを得ない「倒産」「休・廃業」を阻止します
日本の事業者数は約359万で、そのうち99.7%が中小・小規模事業者です。2025年には70歳以上の高齢の経営者が約7割となり、経営者の高齢化に伴い、後継ぎ不足による「廃業」が急速に進んでいます。私は「中小・小規模事業者の円滑な世代交代を後押しする議員連盟」の会長として、事業承継の仕組みの改善を行ってきました。職場環境を守り、仕事を守り、街を守ります。

松本
⓶ 働く人たちの社会保障を見直し、雇用の不安定を解消します
正規、非正規をはじめ、働き方が多様化する中で、例えば、ウーバイーツ等請負業のフリーランスの方々も安心して働ける社会にすることが大切です。そうした観点から、事業者側の遵守事項等を記載したガイドラインが3月に作成され、また9月からは労災保険に任意加入できるようになりま した。今後さらに、書面での契約のルール化など、法制面での検討を進めます。また、長時間労働の是正、同一労働同一賃金、テレワーク等多様で柔軟な働き方など、働き方改革の実現や最低賃金の全国加重平均1,000円を目指します。各産業や地域の中小企業の実情を踏まえ、生産性向上に資するきめ細かい支援を行います。

松本
⓷ 国際物流拠点・横浜港の躍進を応援します
横浜経済の30%を支えているのが横浜港関連事業。コンテナ大型化に伴う港湾改修工事や国際空港への発展が進む羽田との連携強化など、未来に向けて今やるべきことは山積みです。コロナ禍で問題になったのは国際的なサプライチェーンの分断であり、それは日本の生命線の分断を意味します。生活基礎物資を中心とした製造業の国内回帰と特定地域に依存しないグローバルチェーンの再構築は必須であり、その役割を長い国際貿易の歴史を持つ横浜が担う必要があります。「アジアゲートウェイ構想」はすでに10年以上が経過し、時代の変化に合わせ、同時に経済安全保障を取り入れた更新が必要になります。 テーマは大型船舶に対応できるハードの充実、24時間・365日の運用(雇用条件の確立が前提)、料金格差の是正などです。私は港湾都市横浜の未来をつくり、日本を守ります。」

高橋
私は18年前に立候補した時に『災害時から市民の命を守りたい』との思いで立候補しました。防災大臣を経験した事により、今後の防災対策をどのように考えていますか?

松本
「防災大臣として培われた経験を活かし、地元横浜の強靭化を進めます。神奈川1区(中区、磯子区、金沢区)は、他地区にはない特徴的な急傾斜地(がけ)、大岡川など中小河川の氾濫、海沿いの地域の水害という3大リスクを抱えています。政府の「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策(5年約15兆円)」での海沿い地域の安全点検と緊急対策指定の実現に邁進します。

松本
①急傾斜地のがけ崩れ、土砂崩れ被害を防ぎます
②大岡川「分水路」の老朽化による水害リスクを解消します
③ハザードマップ活用で沿岸部の避難所、避難計画を見直します」

高橋
私は、一貫して地籍調査率のアップを訴えております。これは国が主導をとって行なっている事業であり、不燃化地域として災害時に危険な地域が中区や磯子区、金沢区には多くあります。ぜひ、こちらにも注力して頂きたく強く要望いたします